自分にメール送信できるメモアプリ5選
【2026年版】
思いついたことを自分のメールに送る方法を5つ比較。送り方・オフライン時の扱い・端末内の暗号化・料金を、各アプリの公式情報で確かめて整理しました。Captio終了後の代替アプリをお探しの方にも。
Captioと同じ「開く→書く→送る」の流れを軸に作られているのがSimple Memo(筆者が開発)。設定の自由度ならDrafts、自分のメールアカウントから送るならNote to Self Mail、追加のアプリなしならiPhone標準メールかショートカット。
「自分にメール送信」がメモ術として強い理由
「メモを取る」方法は無数にあります。専用メモアプリ、ノートアプリ、タスク管理ツール…。しかし、多くの人が見落としている、シンプルな方法があります。それが「自分にメール送信する」というメモ術です。
なぜこの方法が強いのか? 5つの理由があります。
- メールは毎日チェックする → メモを見逃しにくい: どんなに優れたメモアプリでも、開かなければ意味がありません。しかしメールは違います。ほぼ全員が毎日何度もメールをチェックします。自分にメール送信したメモは、次にメールを開いたときに目に入ります。「メモしたのに忘れていた」ということが起きにくくなります。
- フォルダ整理不要 → 検索で見つかる: メモアプリの最大の落とし穴は「どこに保存するか」で悩むことです。フォルダを作る、タグを付ける、ノートブックを選ぶ…。この整理作業が認知負荷となり、結局メモを取らなくなります。メールなら検索ですぐに見つかります。
- デバイス間同期不要 → どのデバイスからでもアクセス: iPhoneで書いたメモをMacで見たい。iPadで確認したい。メモアプリだとクラウド同期の設定が必要です。メールなら最初から全デバイスで同期済み。会社のPCからでもアクセスできます。
- バックアップの手間が少ない → メールサーバーに残る: メモアプリのデータはアプリに依存します。アプリが終了すればデータも消える可能性があります。メールなら、お使いのメールサービスのサーバーに残ります(保存期間や容量は、そのメールサービスの方針に従います)。
- Captioが長年支持された理由がこれ: 2010年頃から2024年まで、Captioというアプリがこの「自分にメール送信」というコンセプトだけで約14年間支持され続けました。多機能なメモアプリが次々と登場する中、「メモをメールで送るだけ」のアプリが生き残った。それがこのメソッドの強さを示しています。
5つの「自分にメール送信」アプリを比較
iPhone上で「自分にメール送信」を実現できる5つの方法を、送り方・オフライン時の扱い・端末内の暗号化・料金で比べました。他のアプリの情報は2026年9月24日にApp Storeの説明と開発元のサイトで確かめたもので、確かめられなかった点は「ここでは未確認」としています。
| アプリ | 送り方 | オフライン時 | 端末内の暗号化 | 料金 |
|---|---|---|---|---|
| Simple Memo | 設定した宛先へワンタップ(Cloudflare・Resend経由) | Outboxに保存し自動で再送 | AES-GCM(Outboxと送信履歴。メール自体はE2EEではない) | 無料(1日3通)/月額500円・年額5,000円 |
| Note to Self Mail | 自分のメールアカウント(サーバー)を接続して送る | ここでは未確認 | ここでは未確認 | 無料+アプリ内課金(Pro) |
| Drafts + メール | メールアクション(宛先の事前設定はPro) | 下書きはアプリ内に残る | ここでは未確認 | 無料+Pro(月額・年額) |
| iPhoneメール(自分宛) | 毎回、宛先を選んで送る | ここでは未確認 | ここでは未確認 | 無料(標準アプリ) |
| ショートカット自作 | 自作したショートカットから送る | ここでは未確認 | ここでは未確認 | 無料(標準アプリ) |
※ 以前の版にあった起動速度・送信速度の列と計測条件(iPhone 15 Pro・iOS 17.4・コールドスタート・10回)は、計測の記録が無いため削除しました(2026年9月24日)。同じ端末で主なメモアプリの起動を測った記録はベンチマークにあります(iPhone 16e・ウォーム起動・2026年8月11日)。Drafts Proの料金は公式ドキュメントで月1.99ドル・年19.99ドル(米ドル)。日本の価格はApp Storeでご確認ください。
各アプリの詳細レビュー
Simple Memoは、2024年10月にクラウドサービスが終了したCaptioのワークフローに着想を得た代替アプリです。「アプリを開く → メモを書く → 送信」という、Captioと同じ流れで使えます。
アプリを開くと入力画面が表示され、すぐに書き始められます。送信は、設定した宛先へワンタップ。起動の速さは端末や状態で変わるため、この記事では他のアプリと秒数で比べていません(計測の条件と値はベンチマークにまとめています)。
圏外で送信したメモは端末内のOutboxに保存され、通信が戻ると自動で再送します。Outboxと送信履歴は端末上でAES-GCMにより暗号化されます(メールそのものはエンドツーエンド暗号化ではありません)。無料プランは1日3通まで。無制限は月額500円(年額5,000円)です。
Note to Self Mail(開発: Mathias Lipowski)は、自分のメールサーバーやメールサービスに接続して、メモをバックグラウンドで送るアプリです。Gmail専用ではありません。基本は無料で、写真・ファイルの添付、手書き、音声、書類のスキャンはPro版(アプリ内課金)の機能です。
開発元のサイトによると、複数の宛先、送信者の設定、件名のカスタマイズ、共有・アクション拡張、Siri(Apple Watch・CarPlayでも)、定型文、送信済みメモのアーカイブに対応しています。また、アプリは外部サービスを使わず、データをアプリの外に保存・共有しないと説明しています。オフライン時の扱いと端末内の暗号化は、ここでは未確認です。
自分のメールアカウントから送りたい人や、タスク管理アプリのメール取り込みと組み合わせたい人に向いています。App Storeでの最新の更新は2024年10月です。
Draftsは「テキストを書いてから何をするか決める」というコンセプトの高機能テキストエディタです。メールアクションを設定すれば、書いたテキストを自分のメールアドレスに送信できます。
Draftsの強みはカスタマイズ性です。メール送信だけでなく、アクションを使って、書いたテキストを他のアプリやサービスに渡せます。一方で、「ワンタップで自分にメール」にするには、宛先を入れたメールアクションが必要です。公式ドキュメントによると、アクションの作成・編集(メッセージの宛先の事前設定を含む)はDrafts Proの機能です。
Draftsは無料で使え、Drafts Proは月額・年額のサブスクリプションです(公式ドキュメントでは月1.99ドル・年19.99ドル。日本の価格はApp Storeでご確認ください)。メモはDrafts内にも保存されるため、「メールに送って終わり」というシンプルなワークフローとは思想が異なります。メール送信以外にもテキスト処理を多用するパワーユーザー向けです。
最も手軽な方法は、iPhoneに最初からインストールされている標準メールアプリで自分宛にメールを送ることです。追加のアプリインストールは一切不要。Gmailアカウントでも、iCloudメールでも、すぐに使い始められます。
しかし、この方法には大きな欠点があります。毎回宛先を入力する必要があるのです。メールアプリを開き、新規作成をタップし、宛先に自分のアドレスを入力(または候補から選択)し、件名を入力し、本文を書いて送信。合計で5〜6タップ必要です。「思いついたことをすぐにメモする」には手数が多くなります。
また、メールアプリを開いた瞬間に受信トレイが目に入るため、「あ、このメール返信しなきゃ」と注意が逸れるリスクもあります。メモを取ろうとしたのに、いつの間にかメールの返信をしていた…という経験は誰にでもあるはずです。専用アプリを使う最大の理由は、この「注意の脱線」を防ぐことにあります。
iOSの「ショートカット」アプリを使えば、自分にメール送信するワークフローを自作できます。「テキスト入力を求める → 入力内容を指定アドレスにメール送信」というシンプルなショートカットを作成し、ホーム画面にウィジェットとして配置すれば、タップ一つでメモ送信ワークフローを起動できます。
メリットは完全無料で自由にカスタマイズできる点です。件名に日時を自動挿入したり、送信先を曜日によって変えたり、メモの前後に定型文を付けたりと、アイデア次第で様々なワークフローが構築できます。ショートカットの詳しい設定方法はこちらで解説しています。
一方、ショートカットの作成自体にある程度の知識が必要で、初心者にはハードルが高い方法です。圏外のときの動きは、ここでは未確認です。
用途別おすすめ
「どのアプリが自分に合っているか」は、何を最も重視するかによって変わります。以下の用途別ガイドを参考にしてください。
開くと入力画面が出て、設定した宛先へワンタップで送れるSimple Memoが向いています(筆者が開発)。会議中のアイデアメモ、通勤中のタスクのメモなど、数秒で済ませたい場面向けです。起動の実測は速度ベンチマークをご確認ください。
一切お金をかけたくない方は、iPhone標準メールかショートカット自作がベストです。標準メールは設定不要で今すぐ使えます。ショートカットは初期設定の手間がありますが、一度作れば自分好みのワークフローが実現できます。ただし、標準メールは毎回宛先を選ぶ手間があり、ショートカットは最初に作る手間があります。
Captioの代替アプリをお探しの方には、Simple Memo(筆者が開発)も選択肢です。「開く→書く→送る」の流れはCaptioと同じです。未送信メモを端末内で暗号化して保存し、自動で再送するOutboxも備えています(Captioにも一時的な端末内保存はありました)。Captio終了の詳細もご覧ください。
メール送信だけでなく、テキストを様々なサービスに連携したい方にはDraftsがおすすめです。アクションを使って、テキストを他のアプリやサービスに渡せます。「自分だけのワークフローを極限まで追求したい」ならショートカット自作も面白い選択肢です。
「自分にメール送信」のよくある質問
Gmailでも使えますか?
はい。Simple Memoは送り先のメールアドレスを設定して使うので、GmailのほかiCloudメールやOutlookなどのアドレスにも送れます(会社のメールでは、迷惑メールの設定によって届き方が変わることがあります)。Note to Self Mailは、Gmailを含む自分のメールアカウントを接続して送ります。特にGmailの場合、送信したメモをGmailの検索機能で簡単に見つけることができるため、相性が良い組み合わせです。
画像も送れますか?
Simple Memoはテキスト専用です。書いてすぐ送ることに絞るための、意図的な設計です。画像を送りたい場合は、Note to Self MailのPro版(写真・ファイルの添付)や、iPhone標準メールアプリをご利用ください。
Captioの代わりに使えるのはどれですか?
Simple Memoが最もCaptioに近い操作感を提供します(筆者の見方)。Captioの核心だった「アプリを開いてすぐ書き始め、ワンタップで送信する」流れは同じです。加えて、未送信メモを端末内でAES-GCMにより暗号化して保存し、自動で再送するOutboxがあります。Captioにも一時的な端末内保存はありました(開発元の説明)。Captio終了の詳細はこちら。
オフラインでも使えますか?
Simple Memoは、圏外で送信したメモを端末内のOutboxに保存し、通信が戻ると自動で送信します。Draftsは下書きとしてアプリ内に残ります。Note to Self Mail、iPhone標準メール、ショートカットの圏外での動きは、ここでは未確認です。
セキュリティは大丈夫ですか?
Simple Memoは、端末内に残るメモ(Outboxと送信履歴)をAES-GCMで暗号化します。送信時はCloudflare WorkersとResendを通りますが、メモ本文をサーバーに恒常的に保存しません(送信時に通過するのみ)。メールそのものはエンドツーエンド暗号化ではないため、機密情報の扱いには注意してください。他のアプリの端末内の暗号化は、ここでは未確認です。なお、Note to Self Mailの開発元は、アプリが外部サービスを使わず、データをアプリの外に保存しないと説明しています。
無料で十分に使えますか?
Simple Memoの無料プランでは1日3通まで送信可能です。「1日に数回、思いついたことをメモする」程度なら無料で十分です。完全無料で無制限に使いたい場合は、iPhone標準メール(毎回宛先入力が必要)またはショートカット自作(初期設定が必要)が選択肢になります。Note to Self Mailも基本は無料で使え、添付などはPro版の機能です。